2級建築士学科試験の構造Ⅲで平成30年に、いきなり~!断面力図が出題された。過去問題を平成元年にまで遡ってみると、平成1、2、4、8、11年と出題されていたが、その後平成30年までの約20年間、まったく出ていなかった。いや、出されていたかも知れないが、いまは調べる手立てがない。
これには、当時の受験者の殆どが戸惑ったに違いない。本来、力学計算は、断面力図と共に理解しておかないとイケナイはずなのだが、すっかり断面力図が抜け落ちた学習になっていたのだ。単純ばりのせん断力図、曲げモーメント図に関しては、応力度計算の範囲で一応、基本形は学習する機会はあっても、静定ラーメンの断面力図にまでは触れていなかった。
平成30年に、この断面力図問題が出されてからは、 応力の判断のみで計算なしでも解ける問題に力を入れた講義内容とした。
断面力図を柱とした特別講義を明日おこなう。講義の内容以外にも、過去の問題を網羅し、さらにはオリジナル問題を準備しておく。問題をどんどん解かせて、見たことのない問題でも、落ち着いて解けるように、適応力をつけさせようと思っている。