事務所研修旅行で、客家土楼建築を訪れた際の記録。

 まずは土楼(円楼)建築の代名詞的存在である承啓楼と振成楼。

いずれの土楼も福建省永定県に位置し、かなり山深い地域ではあるが、一般観光地化されていた。研修当時、土楼建築の情報は限られており、現在のようにネットで情報収集など皆無だったにも関わらず、この地域の住民はかなり観光客慣れしている印象だった。

 土楼巡りの前に北京の胡同や四合院、更にはオリンピック会場(鳥の巣、水立方)をみて回り、その後、北京から廈門まで飛行機で飛ぶ。厦門からバスを乗継ぎ、福建土楼へのアクセス地、湖洪にて下車。早速、小回りの効くコスパ最強のバイクタクシーを探そうと、スタッフと村を歩き出した途端、バイタクのおっちゃんが寄ってきた(笑)背負ったザックを自分のバイクに乗せろと目配せする。探す手間が省けたと手短に値段交渉に入る。中国語は話せないので、身振り手振りに加え、適当な漢字を羅列し筆談。当然向こうは吹っかけてくる。高い!安くしろ!!値引き交渉は必須。バイク2台、2日間のチャーターと当日の宿泊代に夕食と朝食代込みで、こちらで妥協できる額まで値引きし交渉成立。バイクの後部シートに乗り、おっちゃんと2ケツでのツーリングが始まった。バイタクの詳細は後ほど。

 円楼のプランの特徴としては、主に2つあり、ここに掲載する承啓楼と振成楼は、土楼の王道と言わしめる存在で、祖堂を土楼の中心に据え、同心円状に各室を配置する。それら個々の室に至る共用廊下(走馬廊)を内部に巡らす形式の「内通廊式土楼」である。 一方で、共用廊下を有せず単独の階段で完結する形式の「単元式土楼」(いわゆる公団住宅のような形式)

 建物の配置には、風水の理念が根底にあり、生気が集まる場所(龍穴)に建つ。
生気が集まり易い地形的特徴とは、一方が解放され三方が山や崖で囲われていたり、斜面の棚部や川が蛇行する部分などを指す。これは推測でしかないが、円楼と方楼が寄り添って建てられるケースを見ることがあるが、平野部に建つ土楼は、他の土楼とセットで建てることにより、四面開放を避ける意味合いを持つのではないだろうか?

これらプランは、自然界を8つの事象に分けた概念※「八卦」に基づく。

Coming soon…

投稿者

saruwatari

猿渡 浩孝
建築デザイナー(一級建築士)

1964年大阪府にて出生。
建築設計事務所に勤めながら独学で建築を学ぶ。建築をもっと知りたいとの思いで1992年、スケッチブックを片手に半年かけて世界旅行に出かける。
結婚を機に、岩手に移住。岩手弁にもそこそこ慣れたが、やっぱり地元大阪の関西弁をこよなく愛してやまない。ウルトラ系のトレイルランニングレースに出るため、ランニングと水泳、時々筋トレで日々鍛錬に励む。