世界一周の旅(重慶)

30mar1992(mon)晴
朝の8時30分に重慶に到着。
晴の日だと思うが、空は黄色味を帯び、景色が鮮明に見えず。

重慶船着き場


色々と考えたが、ここから先へのフェリーが有るのかさえも分からず、万が一フェリーがあったとしても、このまま遡上するよりは、ここで1泊し、明日の列車で昆明へ向かうことに決めた。

今夜の宿を探すため、市内観光がてら街を徘徊する。
しかし、なんとも坂と階段の多い町だ。フェリー発着所からは、長い登りを黙々と宿を求めて歩く。歩く、、、まずは安宿を探すが、どこもダメ。素っ気なく、没有!!まったく、どこの宿でも決まり文句のように、 没有!! 日本人と分かった途端に没有!という中国人もいる。まったくもって重慶は、没有!の印象しか残ってない(笑)

重慶駅 空も建物も地面も人も車も、みんな、ぜ~んぶ、靄にかかった感じ。黄色い粉塵が覆ったような独特の色。

どこをあたってもダメ。こんなところで宿無しって、マズイじゃん。高級そうなホテルなら泊まれるだろうと交渉するも、やはりどこも没有。もぅダメ。あたりは薄暗くなりはじめた。それでなくとも、日中からすでに薄もや状にガスが掛かって、街の風景が鮮明に見えない。この時は霧かなにかの気象条件でガスってるのかと、気にも留めなかったが、いま思うと中国の大気汚染がすでに始まっていたのだ。後で調べてみると、このころの重慶は、中国でも有数の大気汚染の街ということだった。

朝から歩き続けて、もう宿を探す気力もなくなり、ついに重慶车站(駅)で野宿しかないと覚悟を決め、駅へと向かう。この旅で、この時ほど、心細い経験というのもなかった。当時は街灯もまばらで、夕方になると急に街が暗くなったという印象で、街の灯りらしい灯りもなく、半ベソ状態で駅を求め彷徨い歩く。

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