Tハウス現場打合せ

照明位置、内外塗装色、畳表地、クロスについて現場打合せ。足場が外れないと全体のイメージが掴めないので、外壁木部の塗装のみ未決定。

上の写真、外壁木部のイメージは茶系と考えていたが、現場を見て、木の素朴な自然感を表現してみるのも悪くないかなぁと思い直し、クリア、茶系2色の3パターンのサンプルを依頼し、それを見た上で次回の決定とした。

右の画像のように、そもそも当初はこんなイメージだったけど、考えていた窯業系の外装材ではかなりの予算オーバーとなるため急遽、金属系の外装材に変更した。これに伴い、外装色が全く違うブラックを選ばざるを得なかったという経緯がある。

画像左下が当初考えていた窯業系外装材。色味はグレーっぽいが、減額のため画像右の金属系外装材(ブラック)に変更。写真では、光の加減で同系色に見えるが、全く別物。ちなみにどちらもGOOD DESIGNに選ばれたようだ。なので材料的には、メーカー主導のものではなく、外部デザイナー集団により、公に認められた製品であるため、その見栄えや製品自体の信頼度は大きいはず。

で、木部の塗装に話しを戻すと、木のナチュラル感を出すクリア塗装を施すには、植栽との一体感が欲しい。3本の植栽を木部前面に配置する計画としているが、予算の都合もあり、現在はウヤムヤになっている。植栽の有る無しで、建物の印象を変えてしまうし、今回の木部の配色にも影響するようにも思う。

チョコっと、木部の塗装イメージをラフ(強引)に現状の写真を元にレタッチしてみる。
やはり、足場が外れないとダメねぇ
ただ言えることは、木部そのままの素朴な印象を表現とするには、やはり植栽が無いと建物ベースとなるブラック色との対比を考えると、浮き過ぎてしまうような感じ。

明日、足場がすべて外れて建物全景が現れるというので、現場打合せを予定している。ファサードを撮影し、少し詳細に完成後のイメージを作って検討したいけど、明日は、雨の予報

もうひとつの趣味

10年ほど前から、フラメンコ音楽を聴くようになった。

最も好きなアーティストが、パコ・デ・ルシアに、ビセンテ・アミーゴ。どちらもフラメンコギタリスト。もちろん、歌、踊りも好きで、普段の仕事中も、フラメンコ音楽を聴きながらだったり。

ずっと前に、NHKで沖仁(日本を代表するフラメンコギタリスト)を観て、感動したことがきっかけで、フラメンコギターに魅せられた。歌も踊りも情熱的だけど、ギターも負けず劣らず圧倒的に情熱的!手の動きや、弾き方、音の響きやリズムの複雑さに魅了された。

そして、月日が流れ

走ることや登山、旅行や絵を描いたりすること以外にも、違った音楽的要素の趣味も人生においては必要ちゃうんと、一念発起!フラメンコギター買っちゃいましたよ!

自分、背がちっこいので、手も相対的にちっこい。なので、結構前にミニアコギを買い、一応フラメンコギターの練習してたんだけどね。どうも、続かない
だけどやっぱり、フラメンコ音楽を聴くたびに、エエやん!フラメンコギター!!ってなる。

これは続けるためにはアコギではなく、ちょい良さ気なフラメンコギターを買うのがエエんちゃうか?!フラメンコらしく1~3弦がクリアに響くやつや~!!

とは言っても超初心者なので、そんな高いの買えんっちゅうことで、ネット検索したらYAMAHAのフラメンコギター CG182SFと、Cordobaの F7 Paco という、値ごろ感のあるモデル2つが候補に上がった。Cordobaのパコって、ルシアちゃうの!迷いもなく、Cordoba F7 Paco に決定!

お酒を嗜んだ夕食後、練習をと思い、まずはチューニングしようと6弦の音合わせ。ペグをグイグイ回しても6弦の音が合わない。ん??

ぶちぃい~ん!

って、4弦が切れた。え?なんで4弦切れるん~!
6弦のペグのつもりで4弦のペグを回してたというオチ  買って間もないというのに、新しい弦を買ったとさ。とほ。

2020トレイルランニングまとめ

趣味は、トレイルランニング。

山に冠雪するまでは、雪解けの5月初旬から11月上旬までは、機会があれば山に入ることにしている。しかし、2020年の今シーズンは、ちょうど山に入とうとする時期にコロナが流行り出し、未だ収束しそうな気配もなく世界を揺るがしている。

そんな渦中にあって、今年は岩手山を含む岩手県全域の山岳地帯に入るのは自粛していた。

でもやっぱり、我慢にも限界というのがって(汗)
100マイル(160キロメートル)のレースを視野に入れたトレーニングのため、累積標高(水平距離ではなく、上昇方向に何メートル上ったか)を意識して実際の山を走っておかないと、登りの強化にならないので、これまで人気のない職場近くの里山を走って気を紛らわせてきた。

夏も終盤を迎え、時は山の紅葉シーズン。仕事もひと段落したことだし

チョットだけょ
あんたも好きねぇ

10月上旬から11月頭までの約1か月間、岩手山を含む山域へと毎週山に入った。さすがに人気のある山(岩手山、紅葉時期の三ツ石山)は、ピンポイントで人が結構居たりするが、ポイントを外れると、殆ど人をみかけなかった。

里山とは全く異なる植生や山容。山の木々が紅葉する真っ只中、ひとり黙々と走ったり、歩いたり。突然の雪、降りしきる冷たい雨に翻弄し、自然の造形、彩や、匂いに意表を突かれ。脚の裏で感じる溶岩のゴツゴツした大地や、フカフカ落ち葉の感触。そのどれもが、瞬間瞬間で違う。何一つとして同じものは無く。

自然の多様性の素晴らしさに、今年も感動をもらった。
ありがとう!そして、また来年!!

Tハウス現場

以前、建物一部の外壁材を間柱(杉材)で仕上げると書いたが、その外壁が張られていた。もっと荒々しいものを想像していたが、意外と普通の羽目板と変わらない。羽目板との違いは、値段が安価であること、死節があるか否かという品質上のこと、一番の違いは板の厚み。間柱なので、30ミリもあってぶ厚い。一方、羽目板は12~18ミリ程度と薄い。この違いは大きく、板が薄いと反ったり、板同士に隙間が出来たりする。構造材なので、ほぼ気乾状態と含水率も低く、板に厚みがあるので、変に反ったり隙間が出たりすることが少ない。

これは結果的に、中々にグッドチョイスだったと思う。

あとは、板材の色味が均一になるように、木材保護塗料を施す予定。

世界一周の旅(重慶~昆明)その2

31mar1992(tue)くもり

前回からのつづき
宿に泊まれず、重慶駅の外ベンチで夜を明かした次の朝。

重慶は、とにかく坂の多い町。建物が山にへばり付き、折り重なる。

やっぱり早朝から騒がしい。それが昨夜とはまた違った騒々しさなのだ。駅舎の中に入ってみると、嫌な予感と同時に、目の前の状況を疑った!ひと晩中寝れず朦朧とした頭では、一瞬何が起きているのか分からなかったが

ま、窓口が!窓口が~!!
長蛇の列?いや、人の塊りで埋め尽くされてるやん。炎上しとるやん!!

あか~ん!!

時計をみると切符売場が開いたのは、えっ?まだ朝の5時やねんけど!
って、時すでに遅し。例の、おしくらまんじゅうが窓口の前で始まっている。ゴルァ!お前ら、並べへんのか~ぃ!と、日本語でツッコんでみるも空しさ倍増。

ここで切符の手配をしくじったら、またこの駅でひと晩明かさないといけなくなる。そう考えただけで背筋がぞわっとする。目的地は昆明。目の前の状況に、呆然としてても何も始まらない。「重慶ー昆明 硬座 大1人」(硬座:最下クラスの座席)と書いた紙片を手に握りしめ、まっしぐらに、その塊へ飛び込んだ。

地獄絵図とはこのことだろう。老若男女問わず、我先にと押し合いへし合い。その中へ日本人ひとりが飛び込むのだから、かなり勇気と度胸がいる。しかし、ちっこいおじさん(当時はちっこい青年)は、すばしっこさにだけは自信があった。スルスルと塊の中をすり抜け、ものの10分くらいで、窓口に到着するや、スパっ!と紙片を差し出す。窓口で服務員のおばちゃんが何やらごちゃごちゃ言ってるが、これこれ!と紙片を指差し意思表示。

あっけなく人民料金で切符が買えたw 外人なので、本来なら人民料金で買えない切符も、筆談形式でやれば買える。ちなみに、ほぼ24時間の乗車距離(約1,000km)にして料金49元(当時のレートで日本円に換算すると片道1,200円)※現在は便利な世の中になってて、Trip.comでチケットを並ばずにネットで買える!

硬座の中。文字通り、薄いスポンジに、ビニールを被せたような硬いシートに、当然リクライニングもなく、直立の素っ気ない造りで、身動きできないくらい人、人、人。通路にも人。乗車率200%か?例のガヤガヤ感も、旅という解放感が手伝ってか、めちゃくちゃうるさい。狭い車内ではそれが余計に増長され反響する。何とも耐え難い、劣悪な環境。

何はともあれ、とりあえず硬座の切符は手に入れた。
改札は、それほどの混雑も無くすんなりとホームに入れた。しかし車両はボロボロやっぱりちゃんとそういうオチが付いてくるのは、中国ならでは。床に穴が空いて線路が見えてるは、窓ガラスも所々割れて風が吹き込んでくるような、今にも崩壊しそうな列車。これで24時間、1,000km走れるのかと、少々心細くなってきた。

つづく

Tハウス現場打合せ

建て方も終わり、外壁下地が張り終わりつつある現場に行ってきた。

建物のかたちが見えてきた。遠くに岩手山が見える好立地。しかし、区画整理事業真っ最中の土地柄なため、いずれは住宅で埋め尽くされることになるだろう。

車を自宅に置いて盛岡分室にきているので、盛岡でのもっぱらの移動は、チャリ(ミニベロ車)か、自分の脚ひとつ。とてもシンプルな移動手段💦 それで、趣味と実益を兼ね、ランニングで移動。距離に対する時間感覚を間違え、ちょっと遅刻すみません💦

今回は、細部の納まりについて現場打合せ。まずは階段について。

当初のイメージは、無垢の木をくり抜いて造った階段。物理的に木をくり抜いて造る訳にはいかないので、実際は無垢の板を接ぎ合わせてつくることになる。とはいっても、無垢の板材はべらぼうに高価なので、大体は集成材に落ち着くのだが、それでもモデルハウスという性格上、少しだけ粘ってみた。集成材でも、フィンガージョイントのない材料もあり、少しだけ無垢材の様にみえる。これが使えないかと打診し、現場でサンプルを見た結果、やっぱり集成材は木材の集成でしかない。それ以上にはならない。であるなら単価の安い普通の集成材で今回も落ち着くことになった。一見無駄とも思えるこういう作業の積み重ねは、住宅建築にとっては不可避であり、出来上がった姿は、これまでの思考の一部でしかない。その良し悪しは、設計者のセンスや判断力、拘りにあるのだといつも思う。妥協してしまえば簡単だが、そこにはやっぱり、色んな「闘い」と「葛藤」があり、わずかな判断で、建物の良し悪しを左右してしまうことになる。住宅という建築タイプは、クライアント個人の買物としては多額なため、予算にシビアにならざるを得ない。

左が設計当初(基本設計)の、外壁下見張りのイメージ。右が、実施設計終了時のヴォリュームCG。

外壁も当初は、ケイミューのSOLID(typeM_LAP)というのを選んでいたけど、予算の都合から、金属系サイディングに変更した。ただし、建物全体の印象として、そのイメージを引き継ぐ表情が欲しかったので、下のSF-ビレクトを選択。どちらもGOOD DESIGN賞を受賞した材料なので、公に評価を得た信頼性の高い外壁材には違いない。

アイジー工業のSF-ビレクト。

窯業系(ケイミューのSOLID)と金属系(SF-ビレクト)との根本的違いは、テクスチャー(質感や素材感)の違い。これは大きな差として表情に変化を与えることになる。ケイミューのSOLIDはザラっとした表情で、SF-ビレクトはツルっとした表情。そもそも基となる材料が違うので、どうすることもできない。

次に、建物正面、外壁の一部分を構成する板張りについて。
見積りには羽目板を入れており、板張りの性質上、木材経年による痩せや暴れを避けるため脳天から釘止めという施工方法しか選択肢がない。羽目板の繊細な表情に、釘止めというのに何かしらの抵抗があり、どうせ脳天釘打ち施工になるなら、いっそのこと壁の下地材(軸組)で使用する間柱を使ってはどうかと、閃いた!

壁の下地につかう間柱。普段は表に出てこない材料。今回はこれをつかって外壁の一部に張ることにした。下地材なので、表面は荒々しい。この荒々しさと、脳天釘止めの施工とで互いに打消し合い、表情が同一化することを目論んだ。釘をビスに変え、あえてその荒々しさをデザインとし、頭の大きなもので留めていく。

上にスクロール