Mハウスの状況を確認しに現場へ。
杭工事を終え、基礎の根伐り施工中の現場。
計画地の周りは田んぼの吹き曝しで、奥羽山脈からの吹き下ろしと、岩手山方向からの風がかなりの勢いで吹き付ける。
この地域、通常ならイグネと呼ばれる杉林で敷地を囲い、強風から住まいを守っている。その杉林が平野部の水田に点在し、独自の風景を醸し出す。しかし今回の計画は、新たに田んぼを埋め立てた土地のため、その杉林がない。強風から住まいを守るためには何らかの策が必要と思い、イグネの役割を担う防風壁をプランに組み込んだ。奥羽山脈と並行に壁を立て、エントランスアプローチとLDKを風から守る。それが、この建築のアクセントとなり、またアイストップとして機能することを目論んでいる
この先、鉄筋工事にコンクリート工事が控えるが、気温が5度を上回る日はなく、氷点下が続くので、AE剤の使用、ジェットヒーター等の使用で養生の厳密化を図ってもらうよう現場サイドに伝達。とかく住宅の現場は、それらが有耶無耶にされ易く、また見積りは、厳冬期のものではないので、それら費用を見越しておらず、施主に説明しその分の費用捻出等の策が必要だろう。そういった施主と現場との調整役も、設計者は担うことになる。