明日から、令和2年度の二級建築士資格講座が開校される。
学科と製図の講義を受け持つが、学科は構造Ⅲを担当。
明日は、開校ガイダンス。その中で、受講生の実力を見極めるテストがあり、構造パートの解説をすることになっている。そのための準備。
どう教えれば理解してくれるか?
という視点だと講師目線になりがち。そうではなく、自分が受講生の立場として、「こんな感じで教えてくれれば理解し易いんだけどなぁ」という受講生目線を常に意識して、講義準備をしている。
ボク自身は20代前半から現在までの約30年間、ずっと意匠設計畑を歩んできていて、一級建築士の資格を持ってはいるが、いわゆる構造設計者ではない。一級を取るのに、実務2年で二級建築士を取得し、さらに実務4年を経て一級建築士の受験資格を得た。その際の試験勉強でも、構造が一番の苦手だった。特に力学は不得意中の不得意分野(汗)だから、構造の講義を担当した初年度は、かなり苦労した経験がある。その時の苦労を考えてみると、受講生の心境以上のプレッシャーを感じながら、講義の準備をしていたことが、いまだ新しい記憶として残っている。つまりその時の状況は、まるっと、受講生の立場だったと言い換えられるんじゃないかと。まさにその時の自分の学習方法を元に講義準備を行っている。さらに、ひとつのことを教えるのに、多方向からのアプローチとして、最近のネット情報や、過去10年以上前の問題集の研究等々をやっている。なので、結構時間を要してしまう。然るに、そこにはやっぱり要領の良い講義準備というものは存在しないと感じている。