Mハウス

Tハウスよりも先に依頼を受けた案件。

しかし、市街化調整区域という特殊な条件のため、開発申請や、農転、更には予算調整等々で実施設計変更も何度か行い、プラン変更の度に構造の見直しで、えらく期間がかかった。設計依頼を受けたのは、去年の6月だったように思う。ファーストプレゼン資料のデータをみると2019/06/07となっているので、現場に入るまで約1年半かかったことになる(汗)

そのMハウスの現場が、ついに始まったのだ!

地鎮祭を終え、造成工事から浄化槽工事、元々田んぼだった敷地なので、地盤改良(杭工事)をし、現在は基礎工事に着手しようとしている段階。プランがちょこちょこ変わるので、柱の位置等に壁量計算書と意匠図との間に不整合か所が見つかり、その調整を行ったところ。

この、修正作業というのが厄介で、固まったプランの変更は、できることならやりたくないのは誰しもだが、要望があればその都度応じることにしている。これ、ハウスメーカーだと、ある期間を過ぎれば、絶対聞き入れてくれない。こういうところ、設計事務所ならではの融通性と言えるだろう。更に言えば

サルワタリ・アトリエ では、特にその辺り意識して設計してます!

建て主との対話がすべてを決める。建築家の意思は10%も出せれば良い方じゃないかと昔、著名な建築家が言ってたことを思い出す。

ともあれ、Mハウス現場が動き出した。

講義準備

今週末(12/6)行う講義の最終準備。

2級建築士の構造力学計算問題は、基本的に静定構造物を対象とするため、基本を理解さえすれば誰でも計算できるようになる。ただし、計算そのものにとらわれてしまっていては、意味を成さない。せっかく力学を学習するわけだから、

何の為に?どのような仕組みで?

くらいのことは、2級建築士を志す者としては理解して欲しいし、それを理解できていれば実務でも多少なりとも役に立つ。さらに計算の意味について理解が深まれば、苦手意識を払拭できる!力学計算なんて朝飯前の、屁のカッパ!ってな具合で。

屁のカッパ?

って、どーゆー意味?カッパが屁をこく?ん??
って、そこかあぁ~ぃ!

あ、そぅそぅ
昨日、令和2年度の2級建築士の合格発表があったけど、今年の合格率はどうなんだろ?製図試験は例年のような、サプライズ的なヒネリとか何もなく、ごく平凡な内容だった。誰しもが最後まで図面を描き上げたんだと容易く想像できる。その中で、合格と不合格の差なんて、ビミョ~な僅差だったりすんじゃないかと。

と、思っていたが、なんと!
ランクⅠとランクⅡとの差は大きく、実はランクⅢとの差に開きがなかった。つまり、僅差で落ちた人は少なく、むしろ、2級建築士としてはあかんやろ~!と、確実に試験元からダメ出しされたということ。
ランクⅠ:53.1%、ランクⅡ:6.9%、ランクⅢ:32.6%、ランクⅣ:7.4%(ランクⅠのみ合格)

ちなみに、岩手県の合格者は59人/全国の合格者5,979人(製図受験者数11,253人)

今年の合格者のタイプを振り返ってみると、合格者は当然出席、宿題提出率ともに高いのは勿論だが、何が合否を分けたかと一言でいえば

素直さ!

これに尽きるんじゃないだろうか。
講師の指導を素直に聞き入れない。つまり、自分の(少ない経験)フィルターを通して物事を判断してしまう。あるいは、本人としては故意ではないんだけれど的外れなことをしてる人(いわゆる、やらかす人。性格の問題も多分に含むのでそれを直すというのは難しい)いかに真っ白な状態で、講義に臨むか?物事の吸収においての素直さと、それを素直に実践する気持ち。その過程で自分のオリジナルはなるべく排除する。要は資格取得のためには、パソコンみたいな機械になり切る!という前提が無いと、自分の考えだけでは中々取得できない国家資格といえるのではないだろうか。

何はともあれ、合格者の皆さん

おめでと~!!

Tハウス板張り外壁の塗装

外壁板張りの塗装と、内部塗装関係の確認、リビング吹抜ペンダント照明の位置決め。

外壁はやはり折角の板張りを塗りつぶしてしまうというのは止めにし、もう少し板が太陽光で焼け、落ち着くまでギリギリ待ってからの決定とした。いずれ、下地の板目が分かるようなイメージで、薄く着色をする予定(上記レタッチ画像)

あ、そうそう。そもそもここは22条地域なので、法令上、外壁は不燃材で仕上げなければいけないので、当然木材の板は張れない。しかし画像左側の防火袖壁を設けることで、緩和されるのである。

ペンダント照明の位置は決めてきたが、高さ方向(配線の長さ)は後日、内部足場が外れるギリギリの段階で決定することに(画像右)

工事も大詰め。内部クロスと、設備機器の設置、アプローチを兼ねたインナーガレージの土間コンを打設したら、いよいよ竣工だ。

Tハウス外壁木部塗装の検討

着色するか否かの検討の前に、やはり現段階で予算上ウヤムヤになっている、植栽の再検討をちょっと打診してみる。

下段左の画像(クリア塗装)、やはり植栽を入れれば、木部のナチュラルさを出しても良いかと思う。上段左の画像(茶系濃色塗装。木部は透けてみえないように濃く着色)は、ちょっと違う気がする。せっかく外壁を板張りにした意味が無くなってしまっている。
下段左の画像(茶系薄色塗装。木部の下地が透けてみえる程度の着色)が、絵的にはシックリくるのではないかと目論んでいるのだが

何分、予算あっての工事なので、強制はできないけど。やっぱり植栽が入った方が良いよねぇと、誰が見ても判断できるかと思うのである。

Tハウス現場打合せ

照明位置、内外塗装色、畳表地、クロスについて現場打合せ。足場が外れないと全体のイメージが掴めないので、外壁木部の塗装のみ未決定。

上の写真、外壁木部のイメージは茶系と考えていたが、現場を見て、木の素朴な自然感を表現してみるのも悪くないかなぁと思い直し、クリア、茶系2色の3パターンのサンプルを依頼し、それを見た上で次回の決定とした。

右の画像のように、そもそも当初はこんなイメージだったけど、考えていた窯業系の外装材ではかなりの予算オーバーとなるため急遽、金属系の外装材に変更した。これに伴い、外装色が全く違うブラックを選ばざるを得なかったという経緯がある。

画像左下が当初考えていた窯業系外装材。色味はグレーっぽいが、減額のため画像右の金属系外装材(ブラック)に変更。写真では、光の加減で同系色に見えるが、全く別物。ちなみにどちらもGOOD DESIGNに選ばれたようだ。なので材料的には、メーカー主導のものではなく、外部デザイナー集団により、公に認められた製品であるため、その見栄えや製品自体の信頼度は大きいはず。

で、木部の塗装に話しを戻すと、木のナチュラル感を出すクリア塗装を施すには、植栽との一体感が欲しい。3本の植栽を木部前面に配置する計画としているが、予算の都合もあり、現在はウヤムヤになっている。植栽の有る無しで、建物の印象を変えてしまうし、今回の木部の配色にも影響するようにも思う。

チョコっと、木部の塗装イメージをラフ(強引)に現状の写真を元にレタッチしてみる。
やはり、足場が外れないとダメねぇ
ただ言えることは、木部そのままの素朴な印象を表現とするには、やはり植栽が無いと建物ベースとなるブラック色との対比を考えると、浮き過ぎてしまうような感じ。

明日、足場がすべて外れて建物全景が現れるというので、現場打合せを予定している。ファサードを撮影し、少し詳細に完成後のイメージを作って検討したいけど、明日は、雨の予報

Tハウス現場

以前、建物一部の外壁材を間柱(杉材)で仕上げると書いたが、その外壁が張られていた。もっと荒々しいものを想像していたが、意外と普通の羽目板と変わらない。羽目板との違いは、値段が安価であること、死節があるか否かという品質上のこと、一番の違いは板の厚み。間柱なので、30ミリもあってぶ厚い。一方、羽目板は12~18ミリ程度と薄い。この違いは大きく、板が薄いと反ったり、板同士に隙間が出来たりする。構造材なので、ほぼ気乾状態と含水率も低く、板に厚みがあるので、変に反ったり隙間が出たりすることが少ない。

これは結果的に、中々にグッドチョイスだったと思う。

あとは、板材の色味が均一になるように、木材保護塗料を施す予定。

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